memory...

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緊急招集から3ヶ月―――。
 
ついに最終日。
情報技術部の工場は大勢の団員でひしめきあっている。
今日は朝早くから最終メンテナンスと事務処理で大忙しだった。
 
 
 
「B123-K、こっち側はOKニャ!」
 
「了解。こっちもバッチリだぜ。」
 
「・・こっちのB124-Kは捕獲装置に少し異常があるニャ。」
 
「そうか・・。じゃあ直しとくな!
ニャースは次のやつ点検しといてくれ。」
 
 
記憶力も頭の回転も正常に戻ったコジロウは、ニャースと供にメンテナンスを軽々とこなしていく。
もちろん、定番になっていた最底辺業務の方もしっかりと全うした。
時たま周りから心無い言葉は飛んでくるが、もはや気にならない。
 
 
 
 
終わりよければ全てよし!
 
 
 
 
・・・なにせ俺らは、世界一の前向きロケット団だからな。
 
 
「よし、全部バッチリだニャ!」
 
本来の手際の良さからか、気付けば誰よりも早く仕事を終えていた。
役員のチェックも完璧。
一足早く業務を完了した二人は、急ぎ足で中央ホールへ向かう―――。
 
 
 
 
 
 
 
 
まもなく正午を迎えようとする頃。
 
最終日とあり、中央ホールにはぞくぞくと団員が集まってきていた。
 
「コジロウ!ニャース!!」
 
「ムサシ・・・!!」
 
どうやらムサシも最終点検を終えたようだ。
手にはロケットランドのお土産菓子やらジュースやらをたっぷり抱えている。
おそらく賞味期限切れの余りものだろうが・・。
 
「食料ゲットしたわよ」
 
「いっぱいだニャ・・!」
 
袋からドリンクを取り出し、勝手に飲み始めるニャース。
 
「これ美味しいにゃあ!」
 
「それ・・私が売ってたロケットシェイクよ。」
 
「にゃあああー
 コジロウも飲むかニャ?」
 
ぐいっと差し出されるシェイク。
 
 
・・・・・・・。
 
 
「いや・・・俺はいいかな。」
 
苦笑いでお断り。
実の話、ジュースには少しトラウマができてしまった。
まあ、すぐに治るとは思うけど・・。
今度からは貰い物には少し気をつけないとな。
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
「・・諸君、今回の任務ご苦労であった。・・・」
 
三ヶ月前と同じ、幹部による簡潔な挨拶。
ついにこの任務も終わりを告げる時がきた。
ホールに集まった100名を越す団員たちは、またそれぞれの活動へと散らばっていく。
 
さ、これからはニャーたちも元の仕事に戻るのニャ。
 
 
外にでると雲ひとつない快晴の空。
 
 
 
まさにピカチュウゲット日和。
 
 
まずはジャリボーイの居場所をつきとめるわよ!!
さあ、早く準備整えて!
 
ちょっとくらい待ってくれよぉ・・!
 
 
やる気だけは一人前のムサシと、必死に気球のメンテナンスに取り掛かるコジロウ。
 
 
まったくいつも通りの風景。
 
 
 
 
 
無事メンテナンスを終え、食料補充もばっちり。
準備完了ニャ!
 
「さあ・・・こっからが本番。
気合入れてくわよ!」
 
「珍しいポケモンいっぱいゲットして、
今度こそ幹部昇進だあ」
 
「もちろんピカチュウも必ずゲットだニャ!!」
 
 
 
 
 
 
・・・・・
 
 
 
 
 
 
今は何一つ恐いものなどない。
 
これからの冒険にわくわくするだけ。
 
目指すは、今度こそロケット団の星・・・!
 
 
 
 
 
 
 
・・何だかかなりいい感じじゃない?
 
 
 
 
 
終わりのない広い空。
 
新しい冒険に向け、ニャース気球は再スタートをきった。
 
 
 
 
End***
 



ということで、何とかハッピーエンドとなりました。
ルミカさん本当にすみません(土下座)
この話では極悪ですが、本当はルミカ大好きです(><)
しかしやたらとだらだら長くなってしまったな・・。

最初はムサシが記憶喪失で考えていましたが、色々あり変更。
今回の裏テーマは「前向き」
中盤はどん底なコジロウですが、これは薬の影響もあります。
最後に記憶が戻ったのは、前を向いたから。
ポジティブって何でかどんどん運を引き寄せますよね(ムリヤリ・・・)
基本的に前向きなR団3人。いつも癒されています(`・ω・)
ちょっとらしくない話になったので、次はアホっぽいの書きたいな。

最後に、ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
長くて大変だったと思います(笑)心から感謝です。
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